【川尻】「纏-まとい-」で届ける願い

今回紹介させていただくのは、川尻みよし町にある「まとい工房 南天さんです。旭北・旭南地区のPR大使と一緒に取材をさせていただきました。

急にお伺いしたのにもかかわらず、店主の渡部顕(わたなべあきら)さんがあたたかく迎え入れてくださいました。本当にありがとうございました。

「まとい工房 南天」では、店主の渡部さんが、主にミニチュアのまとい)」を制作なさっています。ところでみなさん「纏」とはなにかご存じですか?

「纏」とは、もとは戦国時代に戦場で、敵味方の目印として用いられていたもので「的率(まとい)」「馬印(うまじるし)」と呼ばれていました。江戸時代に入り太平の世が続くと、このような目印は必要がなくなり、火消しが火災現場で纏を用いるようになりました。江戸時代には消火する際に、建物を壊して延焼しないようにしていて、壊す範囲の目印として纏を持った人が立っていたそうです。また士気を高めるためでもありました。

渡部さんは、前職がなんと救急救命士さん!どうしてミニチュア纏制作を!?はじめに、ミニチュア纏制作を始められたきっかけについてお伺いしました。

出初式の時に約300個のミニチュア纏が火の用心のお守りとして、地域の方に配られていました。渡部さんの作業机の上にある纏です。この纏は驚くことに消防士さんの手によって作られていたそうです。その中で、もっとよいものを作りたいという思いから、渡部さんも平成20年からミニチュア纏の制作を始められました。これが1番はじめのきっかけだそうです。

それから5年後の平成25年に、渡部さんは激しい耳鳴りと精神疾患で休職されることとなり、平成27年2月に救急救命士としてのお仕事を終えることになります。ご退職されてからも、お体は本調子でないにも関わらず、4月から本格的に商品化を目指してミニチュア纏の制作を始められます。驚くことばかりなのですが、3ヶ月で浅草仲見世「江戸趣味小玩具 助六」さんの出入り職人として認められ、8月にはまとい工房がオープンするのです!たった3ヶ月と簡単には口にできますが、渡部さんにとっては本当に忙しく長く、時にはつらい時間だったのだと思います。

渡部さんの作品はこちらのHPからご覧ください。

また、渡部さんのご自宅が工房兼ギャラリーとなっています。玄関に多くの作品が飾ってあります。商品案内にない、オリジナル纏もあるそうですので、お気軽にお越し下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。渡部さんのお話は本当にあたたかく、時間を忘れてお話を聞いてしまいました。次回も「まとい工房 南天」について紹介させていただきたいと思います。なんのために、渡部さんは纏制作をなさっているのか・・・。次回、お楽しみに!

【詳細情報】

まとい工房 南天

住所:秋田県秋田市川尻みよし町9-3

電話番号:090-8924-6122

メールアドレス:a-6k.i_4r.a@kje.biglobe.ne.jp

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2 COMMENTS

二喜ファン

纏?!川尻に?!初耳です。興味しんしん・・・さっさく拝見しにいかねば!すごい情報をありがとうございました。ワクワク・・・

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