【旭南】3年ぶりに夏が来る!~馬口労町竿燈会~①

竿燈

おはようございます。こんにちは。こんばんは。🌞🌄🌝 

まちプラあきた旭南地区3代目PR大使、田頭奈寿菜です!

夏の秋田の風物詩、竿燈まつりが帰ってきます!

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、2年間中止になっていた竿燈まつり。

「今年こそ、迫力のある竿燈を」と意気込む、旭南地区馬口労町の竿燈会の練習にお邪魔してきました~(^^)/


竿燈の歴史をおさらい🖊

 竿燈まつりは東北三大まつり(他に仙台七夕まつり、青森ねぶた祭)のひとつで、260年以上の歴史を持ちます。五穀豊穣と厄よけを願う、国の重要無形民俗文化財に指定された秋田県秋田市のまつりです。竿燈の起源は江戸時代中期、元々は「ねぶり流し」と呼ばれる病気や邪気を払うための行事として始まりました。当時は力比べ、力自慢の意味合いもあったそうです。(諸説あり)
1921年には秋田市竿燈会が組織され、秋田特有のまつりとして人気が高まりました。現在は、迫力のある技と笛と太鼓で盛り上げる演技で海外公演をするなど、活動を広げています。

竿燈のまち 旭南

 古くから旭南地区は「竿燈の町」と言われており、38個の竿燈会のうち、10個もの町内が旭南地区から参加しています。学校単位の竿燈会もあり、旭南小学校では平成2年(1990年)に発足しました。

 また、毎年、竿燈まつりが終わった翌日の朝、邪気や病魔が乗り移ったとされる御幣を流す、御幣流し」も旭南地区刈穂川橋から行われています。

竿燈を持ち始めるのはいつから??

 竿燈は年齢によって種類のサイズがあります。

幼若 (ようわか)

就学前~低学年用 長さ5m、重さ5kg、提灯は30×21cmを24個

 

②小若 (こわか)

低学年〜中学生用 長さ7m、重さ15kg、提灯は48×36cmを24個

 

③中若 (ちゅうわか)

中学生用 長さ9m、重さ30kg、提灯は48×36cmを46個

各町内ではあまり持っておらずほとんどが、学校単位

 

④大若 (おおわか)

大人用 長さ12m、重さ50kg、提灯は64×45cmを46個

竿燈の醍醐味であり、持ち初めは重いが、だんだん持てるようになってくるそうです。すごい!(^^;)

 

以下まとめてみました!

 

長さ(m)

重さ(㎏)

提灯の大きさ(cm)

提灯の数(個)

幼若

5

5

30×21

24

小若

7

15

48×36

24

中若

9

30

48×36

46

大若

12

50

64×45

46


参照:https://www.kantou.gr.jp/about/ 

 

竿燈の竿は、縦に1本、親竹と言われるメインの竹横竹という少し細い竹を紐でくくった作りをしており、横竹に提灯を吊るします。大若には9本の竿が使われ、前述の通り約7m。若干町内によって長さが変わることもあるそうです。

竿燈の竿を作る様子(①軸となる一本の竿 ②紐と横竹をつける ③横竹を9本つける ④横竹同士を紐で固定)

竿燈の高さを段々上げるため、継竹を合計6本、一本ずつ増やしていきます。本体の竿に継竹を6本を継ぎ足した場合の全高は20m前後になるそうです。7階建てマンションと同じくらいです!高いですねΣ(・□・;)

町内によっては、それ以上にも伸ばす所もあります。継竹を9本やるところもあり、高さで技術を競うんだそう。継竹が上手だと高さを出せるので練習の時から皆さん、汗をかきながら一生懸命でした。

↓ 継竹のありなしを比較してみてください!

継竹なし(右)と継竹4本(左)

竿燈のバランスは、提灯のバランスの良さ、竹のしなり度合いによって決まります。高さが高いと、しなってしまい、バランスを保つのが難しくなります。

大若の提灯

(列 右.左 合計個数)

1列目 21.1 2個

2列目 2.2 4個

3~8列目 3.3 6個

9列目 2.2 4個

馬口労町のこだわり

まつり本番に向けての練習には太鼓や横笛のお囃子の練習もあります。(私が取材に行った日は、お囃子の方と予定が合わずお会いできませんでした💦)

男性のお囃子もいますが、多くは女性で、祭りを盛り上げるために無くてはならない存在です。

竿燈を持つ差し手と呼ばれる人と、お囃子の人数を合わせて、それぞれの町内で約50~100人が参加しています。

馬口労町では、6月から本番まで週に5.6回(19:00〜21:00 子どもと大人で1時間ずつ)練習します。日曜日と祝日はお休みです。

団結力を深めるため、練習着や準備の時の服装として、全員が同じデザインのTシャツを持っています。

年によって色とデザインを変えるため、毎年、心を新たに一致団結できそうです!

提灯のこだわりとして、馬口労町の名前の一部「馬」と七夕という文字が印字されています。本来は七夕のお祭りだったため、「七夕」の文字を入れたそうです。

また、元々、「若」の文字が入っていましたが、昔から半纏の文字として使用していた、馬口労町の「馬」の文字を入れた方が良いのではという議論になり、馬の文字が入りました。

「馬」の文字が書かれた提灯

コロナの影響。。。

前述したように、新型コロナウィルスの猛威は、人との接触を避けられない竿燈会の練習に大きく影を落としました。感染拡大が一度落ち着いたときに、数回練習をしました。この時のメインは、子供たち。「今まで家族や知り合いがやっていたから。」「小さいときからかっこいいと憧れていたから。」など子供の夢を叶えたい気持ちが伝わってきました。さらに、竿燈まつりは若い人が楽しみにしてるそうで、文化継承の面からも素敵な傾向だなと感じました。

絆祭りへの参加

2011年、東日本大震災の犠牲となった多くの方の魂を弔い、東北の復興の狼煙を上げるため「東北六魂祭」が始まりました。その後、2017年からは名称を「東北絆まつり」とし、東北を代表する夏祭り「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「盛岡さんさ踊り」「山形花笠まつり」「仙台七夕まつり」「福島わらじまつり」が想いを集結し、1年ごとに各都市を回っています。

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、絆祭りや各所の大小様々な祭りが中止、延期となっていましたが、2022年の秋田開催の絆祭りは盛大に開催され会場は2年ぶりに賑わいをみせました

スタジアムでのセンターで演技を披露できるのは8つの町内のみ。そのうちのひとつに馬口労町が選ばれ、有終の美を飾りました。

絆まつりのリンク:https://tohoku-kizunamatsuri.jp/special/

待ちに待った夏が来た!!~祭りに向けた意気込み~

まつりに向けた意気込みをお聞きしたところ、

「夏は竿燈一色。竿燈があってこそ、夏が来たと感じます。

(竿燈まつり本番に向けて)早めに感覚を戻したいです。特に若い人たちは待ち焦がれていた久しぶりの開催です。いま、こうして準備をしている雰囲気から懐かしいなと思いますね。町内や市内、県内に活気が出てくるのではないかなと思います。」

準備から練習まで一通り見学させていただいたのですが、町内の方がワクワクしながら活動している姿が素敵でした。また、歩行者の方や、車に乗っている方が、「竿燈だ!」「始まったね」など、従来の季節が戻ってきたことを喜んでいる様子も印象的でした。


今回インタビューをさせていただいたのは…

旭南地区馬口労町竿灯会 様

【住所】 秋田県秋田市旭南3丁目 椎名板金工作所向かい

【時間】 6月〜7月期間限定 19時〜21時

【地図】 


 


今回の記事では書ききれなかった情報がありますので、第2弾に続きます!

お楽しみに~!(^^)!


アイキャッチ画像:提灯を付けた竿燈

~夏の始まりのワクワク感をお伝えしたい~

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